サイクルロードレース界で活躍している人気、現役有名選手を紹介していきます。
オールラウンダー
アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)
グランツールの上位常連のオールラウンダー。現世界チャンピオン。
山岳に強いのはもちろん、パンチャーとしての能力も高いため、アルデンヌクラシックでの勝利も多数。
スランプが少なく、長年一流で活躍している。時に汚い手を使ってでも勝ちに行くのが面白かったり・・・。
ドーピングで謹慎も喰らっている。
実力はずっとありながらも世界選手権には恵まれずにきたが、2018年38歳で遂に世界チャンピオンに。
ヴィンツェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)
グランツール全てで総合優勝しているオールラウンダー。
執拗にアタックを繰り出す攻撃的な選手。
また現役で最も下りが速い選手の一人である。テクニカルな下りで抜け出して勝利したり、ライバルからタイムを奪うことができる。
全グランツールでの総合優勝だけでなく、二つのモニュメントでも勝っている超一流選手。
関連
クリス・フルーム(スカイ/イギリス)
現役で戦歴最強といっていいオールラウンダー。山岳でも圧倒的な強さを見せ、TTでもスペシャリストに勝つことがある。
更に、スカイという資金が潤沢なチームで他チームならエースであろう豪華アシストに支えられている。
ツール総合優勝4回。5勝クラブ入りにリーチがかかっている。
2017ツール→2017ブエルタ→2018ジロと、グランツールを3連勝もしている。 チーム、個人共に強すぎて、本場ではアンチが多いとか。
ゲラント・トーマス(スカイ/イギリス)
2018年のツール・ド・フランス総合優勝。それまではフルームの忠実なアシストだったが、2018年は調子が振るわないフルームに対して、トーマスは絶好調。
こんな時はエース争いが勃発するのがこれまでの通例だが、二人の友情ですんなりエース交代。(見た目上は。)
もともとはトラックのエリート選手であり、北のクラシックからグランツールの総合まで戦える真のオールラウンダー。
関連
プリモシュ・ログリッチェ (ユンボ・ヴィスマ/スロベニア)
なんと、元ジュニアのスキー団体世界チャンピオン。
登坂力はもちろん、なんといってもTTが強力。TT世界戦2位の成績を残したことがある。中規模ステージレースでは勝利経験があり、グランツールの総合優勝も射程圏内。
既に一流選手ではあるが、これから大活躍する感満載の強力オールラウンダー。
ミハウ・クヴィアトコウスキー (スカイ/ポーランド)
2014年の世界チャンピオン。
TTに強く、スプリント力もあり、山岳もなかなか強い。
総合系の選手になれる可能性も十分あり、どのように進んでいくのか。
2017年のツールでは、パンクしたフルームの車輪交換を素早く行い、メカニックとしての腕前が話題を呼んだ。
リッチー・ポート (トレック・セガフレード/オーストラリア)
山岳、TTともに強力な完成度の高いオールラウンダー。
スカイにいた時代は、アシストとしてウィギンス、フルームのツール総合優勝に大きく貢献した。
パリ~ニースやツール・ド・ロマンディなど、中規模ステージレースでの優勝は数知れず。
スカイから旅だった後はエースとしてグランツールに出場しているが、落車の不運続き。
ルイ・コスタ(UAE チーム・エミレーツ/ポルトガル)
ツール・ド・スイス3連覇など、中規模のステージレースに強いオールラウンダー。転機が訪れたのは2013年。ツールでステージ2勝をあげ、その勢いのまま世界選手権で勝利し世界チャンピオンに。
しかし、その後はあまり活躍できず、もと世界チャンピオンとしては寂しい戦績に。
クライマー
エステバン・チャベス(ミッチェルトン・スコット/コロンビア)
コロンビア人であり、やはり山岳を得意とするクライマー。
U23版ツール・ド・フランスと呼ばれる、ツール・ド・ラヴニールで、前年のキンタナに続き、総合優勝を果たした(そのレースで活躍したものは、プロ入り後も大活躍することから、将来のスターが見つかる大会として注目される)。
その期待通りに、2016年にはジロ総合2位、ブエルタ総合3位の成績を残している。ジロはあと一歩で総合優勝であったところをニバリに逆転されてしまった。 イル・ロンバルディアでも勝ち、クラシックでの適正の高さも見せた。
ダニエル・マーティン(UAE チーム・エミレーツ/アイルランド)
アルデンヌクラシックを得意とするクラシックハンター。パンチャー系クライマー。
リエージュとロンバルディアの二つのモニュメントを勝利している。
グランツールでの総合でも上位に顔を出し、16年ツールは総合9位でフィニッシュ。
おじさんは、トリプルクラウン(同一年度で、ジロ&ツール総合優勝、世界選手権優勝)を達成したステファン・ロッシュ。
ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)
コロンビア旋風の代表格の選手。・・・だった。
若手の登竜門ツール・ド・ラヴニールで総合優勝した実力は本物。ツール総合2位、ジロとブエルタは総合優勝済み。
一時期は山岳で間違いなく最も強い選手だったが、2017年のジロ総合2位以降、息を潜めている。
ファビオ・アル( UAE チーム・エミレーツ/イタリア)
山岳で勇敢にアタックをするイタリア人クライマー。
2015年ブエルタで総合優勝。ジロ、ツールでも総合一桁フィニッシュしている。
2017年ツールではマイヨ・ジョーヌも着用できた。
大崩れしない安定性とTTの強化ができれば更に強い。
ロマン・バルデ (AG2R/フランス)
フランス人がツールで最後に総合優勝をしたのは、1985年。
その長い空白を打ち破って欲しいとの期待を一身に背負うクライマー。
その期待に応えるべく奮闘し、2016年総合2位、2017年総合3位。
山岳での諦めないアタックがもたらした結果だった。
TTにかなり弱く、フルームに大差を付けられてしまう。2017年のツールはTTを除いたタイムでは、フルームに勝っていた。
ワレン・バルギル (アルケア・サムシック/フランス)
U23版ツールと呼ばれるツール・ド・ラヴニール(2012)で総合優勝&山岳賞&ポイント賞を獲得した天才ライダー。
ラヴニールを制した翌年にはブエルタで早くも区間2勝するというやはり天才ぶり。
そして2017年のツールで、大活躍。ステージ2勝と山岳賞を獲得した。
水玉ジャージ好きなフランス人も大喜び。2018シーズンはサンウェブから移籍し、地元のフォルトゥネオ・オスカロというチームで走る。
スプリンター
アレクサンダー・クリストフ(UAE チーム・エミレーツ/ノルウェー)
スプリンター。しかし他のスプリンターに比べて登りに強く、ある程度の登りであれば集団に生き残れることがある。いわゆる『登れるスプリンター』である。
また石畳のクラシックレースでも活躍するなど、活躍の場が広いスプリンター。
アルノー・デマール(フランス/グルパマ・FDJ)
フランス人スプリンター。2016年ミラノ~サンレモで勝ち、モニュメント勝利という大きな戦績を手に入れた。
翌2017年にはツールで悲願の初ステージ優勝。イギリス人、ドイツ人が牛耳ってきたスプリントの戦場で、やっと地元フランス人が勝利した。
2018年にもツールでステージ優勝をし、実力を示した。
ジョン・デゲンコルブ(トレック・セガフレード/ドイツ)
万能型のスプリンター。もちろん平坦路のスプリントを得意とし、ある程度の登りもこなし、石畳などのクラシックも得意。トレインに連れられて発射されるだけでなく自ら動くこともできるスプリンター。
ディラン・フルーネウェーヘン(ユンボ・ヴィスマ/オランダ)
ツール17年区間1勝、18年区間2勝。
ツールでガビリアと共にスプリントの主役に躍り出た。
単純なスプリント力では一歩秀でている。
マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/イギリス)
ツール区間通算30勝をあげている。これは歴代2位の大記録。
2011年の世界チャンピオン。
もうカヴの旬は過ぎたかと囁かれた中、16年ツールで他の強豪スプリンターをおさえ、4勝。2017年は不運な落車でリタイアとなったが、まだ勝利数を伸ばせるのか注目。
スプリンターとして手に入れたいモニュメント、ミラノ~サンレモにも勝ち、グランツール全てでポイント賞も獲得しているピュアスプリンター。やはり山岳は面白いように苦手。
【関連】
思わずほっこり。カヴェンディッシュ親子の室内ライド
パンチャー
ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)
フィリップ・ジルベール(ドゥクーニンク・クイックステップ/ベルギー)
パンチャーの代表格。
過去には、アムステルゴールドレース、フレーシュ・ワロンヌ、リエージュのアルデンヌクラシック3連勝という偉業を成し遂げた。翌年には世界選手権も勝利。
2017年ロンド・ファン・フラーンデレン、2019年パリ~ルーベで勝利し、フランドルクラシックでも勝てることを証明した。
残るモニュメントはミラノ~サンレモのみ。。。
こんな選手、後世に現れるのか。。。
ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)
スーパースター。
勝ちパターンがいくつあるのか・・・という人気選手。当初はスプリンターとして注目されていた。しかし、スプリンターにしては登れすぎる、、、逃げにも乗っちゃう、、、やってみたら石畳のクラシックも得意だった、、、元MTB選手だから下りもメチャメチャ速い、、、当然のように世界選手権も勝った、、、そして世界選手権3連覇、、、、、、という選手。
TTスペシャリスト
ヴァシル・キリエンカ(スカイ/ベラルーシ)
TTスペシャリスト。2015年のTT世界チャンピオン。TVに映る彼は、いつも完全な無表情。フルームのアシストとして、淡々とスカイの列車を率いる。リオオリンピックの開会式では、国旗を掲げベラルーシ選手団の先頭。
トニー・マルティン(ユンボ・ヴィスマ/ドイツ)
TT世界選手権を4回制した、TTスペシャリスト。その独走力を生かして、逃げ切り勝利も得意。スプリントのトレイン要因としても活躍。
トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)
当初はTTスペシャリストとして注目されたが、体重管理の術を覚え、山岳に対応しオールラウンダー化に成功。2017年のジロでは歴史に残る大接戦を繰り広げ、見事に総合優勝を果たした。
得意のTTでライバルから大きなリードを奪い、山岳でもキンタナら一流の登坂力を持つ選手から大きくは遅れなかった。その年はTT世界選手権も優勝。TTが得意な総合系選手は強い。
ルーラー
グレッグ・ヴァン・アーヴェルマート(CCCチーム/ベルギー)
ベルギー人らしく、クラシックで活躍する選手。安定して強いが、なかなか優勝に届かない惜しいレースが続いた。
そんな彼は2016年、ツールで逃げ切りステージ優勝を決め、マイヨ・ジョーヌを着用。これが転機となたったのだろうか。その後のリオ・オリンピックのロードでなんと金メダル。2017年シーズンも大暴れ。E3ハレルベーク、ヘント~ヴェヴェルヘム、そしてパリ~ルーベで優勝。すっかり勝てる一流選手になった。
ニキ・テルプストラ(ディレクトエネルジー/オランダ)
北のクラシックが大得意なオランダ人。勝ち方は、独走での逃げ切り一択。
過酷な石畳のモニュメントである、ロンド・ファン・フラーンデレンとパリ~ルーベで勝っているが、どちらも見事な独走勝利。最強クラシックチームからディレクトエネルジーに移籍したが、同じ成績が残せるのか。